34歳女 未熟な遠距離恋愛の思い出

30代女です。


大学生の頃、関東と東北で遠距離恋愛をしていました。


それまで誰とつきあっても長続きしなかった私ですが、高校の頃つきあっていた彼氏のことは大好きでした。

彼が東北の大学に進学すると決まったとき、今にして思えば私には珍しいほどの熱量で「別れたくない」と言いました。


こどもだったんです、良くも悪くも。

離れても自分たちだけは大丈夫、だってこんなに好き合ってるんだ!と思いましたし、その一方で離れたらダメになってしまうかもしれないという不安がすごかった。


彼が東北へ発つ日、ご家族が東京駅で見送りをするというので、さすがに同席はできませんでした。

なので、悶々とした気持ちでひとり自宅で過ごしました。

私の目は真っ赤にはれていました。

前日には彼に会っていましたが、さみしくてさみしくて、ずっとぺったりくっついて離れられなかったのを覚えています。


4月になり、お互い大学に入学。


ゴールデンウィークには彼が帰省してくれる、夏休みには私が遊びに行く。

それだけを心の支えにアルバイトに励み、束縛一歩手前くらいの量でお互いに毎日メールのやりとりをしていました。

それはもう、せっかく入った大学での勉強がおろそかになるのではというくらいの量でした。


待ちに待ったゴールデンウィークは、それはそれは楽しかったです。

ほんの1ヶ月離れていた間に彼は少し大人びて見え、さみしいような誇らしいような気持ちでした。


まるで世界が自分たちのためだけにあるように思えて、デートででかけた街では人目もはばからずベタベタしていました。

今思うと恥ずかしいです。


デートが楽しかった分、彼がまた帰ってしまう日はこの世の終わりのように悲しかったです。

駅で、我慢しないとと思えば思うほど涙が溢れました。

人ってこんなに泣けるんだと思ったほどです。


そのあとしばらく、大型の休みのときには行き来する生活をしていましたが、毎回の「帰る日」のさみしさに私が耐えきれなくなってしまい、お別れすることを選びました。


離れてる時のさみしさより、会ってから帰るときのさみしさに耐えられなかったんです。

相手の気持ちなんて考えられてなかった。

そんな未熟な自分も含めて、今ではやっと「いい思い出」として消化できるようになりました。


あの彼が今も幸せに過ごしていることを願っています。

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